2025年に戦力外・現役引退となったプロ野球選手の平均在籍は6.8年。ドラフトの先にあるキャリアを、NPBの進路調査から読む

10月22日、2026年のプロ野球ドラフト会議が開かれる。支配下選手の指名に続いて育成選手の選択会議も行われ、今年も多くの選手がプロへの扉を開く。

一方で、この時期は、戦力外や現役引退が決まっていく季節でもある。日本野球機構(NPB)は毎年、戦力外や現役引退となった選手の進路を調べ、公表している。最新の調査によれば、2025年に戦力外・現役引退となった選手の平均年齢は27.2歳、平均の在籍年数は6.8年だった。

ドラフトで始まるプロのキャリアは、その先どこへ続いているのか。NPBの調査6年分をもとにたどる。

平均年齢(2025年)
27.2歳
平均在籍年数(2025年)
6.8年
球団職員・チームスタッフへ(6年合計・延べ)
173人

平均27.2歳、在籍6.8年

NPBの「2025年戦力外/現役引退選手の進路調査」の対象は169人。外国人選手と、同じ球団で育成選手として再契約した選手は含まれていない。

平均年齢は27.2歳、平均在籍年数は6.8年。2020年からの6年分を並べると、次のようになる。

年 対象人数 平均年齢 平均在籍年数
2020年 133人 28.1歳 7.7年
2021年 143人 27.8歳 7.3年
2022年 145人 27.8歳 7.7年
2023年 153人 27.1歳 6.8年
2024年 157人 26.3歳 6.3年
2025年 169人 27.2歳 6.8年

対象人数は、6年で133人から169人に増えた。平均在籍年数は6〜8年ほどで推移している。2025年の数字でいえば、平均27.2歳で在籍6.8年。平均年齢から平均在籍年数を単純に差し引くと約20歳になる。入団の年齢は高校卒、大学卒、社会人出身で幅があるが、平均で見れば、20歳前後でプロに入り、20代後半で次のキャリアに向き合っている計算だ。

どこへ進むのか——2025年は8割以上が野球に関わる道へ

では、戦力外や現役引退となった選手たちは、どこへ進んでいるのか。2025年の調査の内訳は次のとおりだ。

  • NPB関係:90人(53.3%) 育成選手48人、球団職員・チームスタッフ29人、選手10人、監督・コーチ3人
  • その他の野球関係:54人(32.0%) 社会人野球18人、海外チーム17人、独立リーグ8人、ファーム参加球団6人、野球解説者・評論家3人、その他2人
  • 野球関係以外:17人(10.1%) 一般企業に就職14人、自営・起業3人
  • 未定・不明:8人(4.7%)

NPB関係とその他の野球関係を合わせると144人(85.2%)。2025年は、8割を超える選手が何らかの形で野球に関わる道に進んでいる。

最も多いのは、育成選手として契約した48人だ。同じ球団での育成再契約は集計に含まれないため、この48人は他球団と育成契約を結んだ選手とみられる。支配下登録をめざし、プレーを続ける道だ。社会人野球、海外、独立リーグに進む選手もいる。

6年で173人が、球団職員・チームスタッフに

そして、もう一つの大きな進路が、球団職員・チームスタッフだ。2025年は29人(17.2%)。過去6年の推移は次のとおりだ。

2020年
28人(21.1%)
2021年
28人(19.6%)
2022年
30人(20.7%)
2023年
27人(17.6%)
2024年
31人(19.7%)
2025年
29人(17.2%)

球団職員・チームスタッフになった人数(NPB「戦力外/現役引退選手の進路調査結果」より)

毎年27〜31人、割合にして17〜21%が、球団職員やチームスタッフとして球団で働く道に進んでいる。6年間の合計は173人で、対象となった延べ900人のおよそ5人に1人にあたる。

選手としてのキャリアを終えたあとも、プロの現場で培った経験を生かして、チームや球団を支える。6年間、毎年2割前後の選手が進む道になっている。

野球の外へ進む人は、年によって5〜15%

野球関係以外の道に進んだ人は、2025年は17人(10.1%)だった。2021年以降の割合は、15.4%、15.2%、5.2%、8.3%、10.1%と、年によって幅がある。進路が「未定・不明」の人は、2024年には21人(13.4%)いたが、2025年は8人(4.7%)に減った。

球団で働くという道

球団職員・チームスタッフになった173人の具体的な職種まで、NPBの調査は明らかにしていない。173人が以下のような職種に就いたという意味ではないが、球団の仕事は、グラウンドの中だけにあるわけではない。

球団を事業として支える仕事には、地域の企業と向き合うスポンサー営業、チケットの販売や集客のマーケティング、試合の日を作る運営、広報など、さまざまな職種がある。

Sporpathではこれまで、球団で働く仕事や、スポーツ界のキャリアの築き方を紹介してきた。プレミアリーグがプロになれなかった若手選手のために整えたキャリアの仕組みや、法律を学びながら代理人として働き、NBAのGMになったボブ・マイヤーズ氏の歩みも、その一つだ。

ドラフト会議で始まるプロのキャリア。2020〜2025年の調査で、戦力外・現役引退となった選手の平均在籍年数は6.3〜7.7年、おおむね7年前後だ。そこから先も、スポーツの世界で働く道は続いている。

注記

  • 数値はNPBが公表する各年の「戦力外/現役引退選手の進路調査結果」に基づく。対象は外国人選手と、同一球団内で育成選手として再契約した選手を除く。各年の基準日は調査ごとに異なる(2025年分は2026年4月27日現在)。
  • 割合は人数から算出し、小数第2位を四捨五入したため、合計が100%にならない場合がある。6年間の合計人数(延べ)と「およそ5人に1人」は、Sporpathが算出した。平均年齢は2022年分以降、各年10月31日時点。2020・2021年分はNPBの公表資料に時点の明記がない。
  • 記載内容に誤りがあった場合は、Sporpath事務局(info@sporpath.com)までご連絡いただきたい。確認のうえ修正する。

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参考・出典